¥8,800
白化粧楢灰 / 白荒土 (珪石粒入り)
山茶碗が好きで、酸化焼成という限られた条件下で そうした土の有機的な表情を引き出す試みの中で生まれました。 薪窯で高温で焼く時代になり、燃料の薪が燃えた灰が降りかかり ガラス状になったことから、日本人が初めて釉薬という存在に気づく きっかけとなった灰釉。その状況と同じく、 白化粧の上にナラの木の灰を粉のまま振りかけて焼き、 その部分だけ楢の木そのものの色のガラス状(釉薬)になった表情が特徴。 撥水加工済みですが、吸水性が高い器です。
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“制作をする中で心惹かれるのは、決して人の手や意識が及ばない所にある自然の力で自ら作用する「自然界の現象」です。
こちらの想像を上回る多種多彩な色、質感、表情の中から
わずかな領域に現れる兆しを見たとき、鮮烈な感動があります。
そうして自分の琴線に触れる部分を掬い取り現象を編む=編集していく事と考え、
「こうしたらどうなるんだろう」「見てみたい」「試してみたい」
という純粋な好奇心で突き動かされる 永遠に終わりのない自由研究のような心持ちの中で得られるものを、器をお手に取って下さる皆さまと少しでも共有できたらと思っています。”
—— 吉田香楠子
埼玉で制作している陶芸家・吉田香楠子さんは、宋代の器に魅了されています。定窯や汝窯の柔らかな象牙色や貫入の美しさは、ただの形式的なオマージュではなく、宋代器の余白の精神を感じさせます。限られた器型の中で色々な灰釉を試み、優雅でありながらも控えめな表現を追求する姿勢は、彼女が長い時間をかけて自分の感覚に消化され、最終的に生まれ育った土地や風土に帰結する感覚に通じます。
Saitama-based ceramic artist Kanako Yoshida has a deep appreciation for Chinese Song-dynasty wares, especially the soft ivory tones and subtle crackle of Ding and Ru kilns. She creates tea utensils that carry the same gentle warmth and understated elegance.
■ 作品の詳細 Details
蓋碗 lidded cup
サイズ・Size : φ17.5 × H2.5cm
素材・Material:Ceramic
Made in Japan
■ 作家略歴 PROFILE
吉田香楠子
KANAKO YOSHIDA
埼玉県生まれ、多摩美術大学 グラフィックデザイン学科卒
栃木県立窯業技術支援センター 修了
現在 埼玉県にて制作
Born in Saitama, Japan
Graduated from Tama Art University, Department of Graphic Design
Completed Tochigi Prefectural Center for Ceramic Technology
Currently live and work in Saitama
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